MI治療と金修復(ゴールド)について

吉富歯科医院の目指す所は「患者さんが一生、ご自分の歯で美味しく食事ができること」です。そのための理想的な治療を追求していくと、1回の治療で歯の崩壊を止め、再発しないようにする、やり直しのない治療が最も大事なのです。
しかし、我々の用いる歯科材料は、所詮、天然の歯質に比べれば見劣りする代用品でしかありません。そんな材料を用いて歯を修復し、長い間、もたせるためには2つの原則を守らなければなりません。1つは「自分の天然歯質をなるべく大切に保存すること」であり、もう1つは「本当に実績のある長持ちする材料を用いること」です。

虫歯が小さくても、歯に詰め物をする場合は、それが取れないようにするために健康な歯質を削らなければなりません。これは本当にもったいないことです。
現在、接着の技術は進歩しており、小さい虫歯であれば虫歯になった所だけを削り、接着性のある材料で修復しても安定した状態を保つことができます。そうすれば、貴重な天然歯質を多く残し、歯の強度を維持することも可能です。
だからこそ、初期の虫歯には「MI治療」が第一選択となります。

虫歯がある程度大きくなると、接着性のある材料で修復することは難しくなります。なぜなら、接着性のある材料は固まる際に収縮する性質があるため、ある程度の大きさになると縮むことにより接着がはがれ、隙間が生じるからです。
虫歯がある程度大きくなった場合は、歯を削り、型取りして詰め物を詰める処置が必要です。その際、詰め物の精度を上げて、ぴったりしたものを入れることが、再び悪化することを防ぎ、歯を長持ちさせることにつながります。

精度の高い詰め物として理想的な材料が「ゴールド」です。金は酸化しないという科学的安定性、どんなに薄くても割れないという物理的安定性、天然歯と同じように摩耗し、同じように熱膨張するという生体親和性を兼ね備えた、信頼性の高い材料なのです。
しかし、どんなに良い材料でも、それを使いこなす技術がなければ良い結果にはなりません。当院は「R.V.タッカー・スタディクラブ」(タッカー金修復学会)という、国際的な金修復の勉強会で研鑽を積んでいます。

「タッカー・スタディクラブ」は、1898年に創設されたG.V.ブラック先生のスタディクラブ(米国ミネソタ州ミネアポリス)をルーツとし、最高品質の保存修復治療を目指す歯科医師の集う勉強会です。アメリカ、カナダ、イタリア、ドイツ、ペルー、日本の6カ国に支部を持ち、世界で400人以上が活動しています。
毎年2回、指導医のもとで臨床研修を行い、継続的に技術を習得しています。この「タッカー・スタディクラブ」で学ぶ金修復治療は、治療後40年経過しても94.1%が問題なく使えているという結果を持つ、世界で唯一の治療法です。

可能な限り上質を追求した材料と、保存修復のハイレベルな技術を組み合わせることにより、患者さんに安心・安全なやり直しのない治療を提供しています。ご興味のある方は、ご相談ください。もちろん「白くしたい」というご要望にも、お応えします。

●「R.V.タッカー・スタディクラブ」(タッカー金修復学会)公式サイト
http://arvtsc-jp.net
※吉富院長は「タッカー・ジャパン」のメンバーです。