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本来無一物

2017年になってもう1月の最後の日になってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。

私と主人はお茶を習っています。始めてから5年くらい経っているでしょうか。月に一回、とても楽しく通っています。最初はお茶の美味しさ、和菓子の素晴らしさに感動し、徐々にお茶の席の雰囲気に癒されるようになりました。回を重ねるごとに、お茶の先生や先生のお家の方が私達生徒をを迎えるにあたり、様々な用意をしてくださっている事に気づきました。お茶とお菓子だけでなく、床の間に飾るお花や掛け軸、お香、お茶を飲んでいただく器など、様々な事を考えてお客様をお迎えします。少しずつではありますが、お茶のことを学んでいくと、その奥の深さに驚かされ興味が湧いてきます。

この週末は一年の最初のお稽古、初釜に行ってきました。床の間には ”本来無一物” という掛け軸がかかっていました。禅の言葉で、人間は裸で生まれ、裸で死んでいく、何も持っていないのが本来なのだ、という意味だそうです。
着物を着て背筋をただし、目にも鮮やかなお抹茶をいただきながら、新年にふさわしいお軸を読んで、新たな気持ちで一年過ごしていこうと思いました。

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歯科医師 吉富 桂